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 畑中 信人 (はたなか のぶと) さん HEC/フランス 2006-2007 在校生
 

| 2006−2007ALC特別体験談より|

 PROFILE :

 

 

   

ヨーロッパのビジネススクールを選んだ理由は?

 

私の場合、前職が飲食業だったので卒業後は、日本の同業界で広範にビジネス(起業)をすることを考えておりました。どのように Hyper Growth をマネージメントするか、そして急成長の過程においてどのように従業員が最大限に満足できる組織を創り上げるかなど、高いレベルで将来に役立つマネージメントスキルを習得する。さらに、奥深い歴史が生み出したさまざまなヨーロッパの食文化に触れ合い、それらを将来アイデアとして活かすことができるという意味において、私はヨーロッパのビジネススクール、中でもフランスが最適だと判断しました。実際、フランスやイタリアなどのMBAに来る人は、私のように修了後の目的が明確な人が多いように思います。例えば、LVMH や GUCCI などの両国が誇るLUXURY系企業で働きたくてヨーロッパのMBAを選ぶ人などは、その好例ではないでしょうか。

 

授業はどうでしたか?大変だったことは?

 

私の通う HEC はイギリスのように1年間、短期集中で学ぶMBAとも、アメリカのように2年間かけてじっくりと学ぶMBAとも違い、そのほぼ中間の16カ月というスタンスをとっています。私の場合は、予算や期間的にも24カ月というアメリカのMBAは正直厳しいものがあったのですが、同時に語学力という面において12カ月のMBAでは相当な未消化が生じるのでは、という不安もあったため、その中間のHECを選びました。今のところは思ったとおり最適なペースで勉強も生活も楽しむことができ非常に満足しています。私にとって最も大変だったのは、授業についていくことや課題をこなしていくことよりも、さまざまな国籍の生徒からなるグループの中で生じる意見の相違を効率よく短期間でまとめることだったと思います。それができないと、私のように語学力にあまり自信のない日本人は、自分だけの勉強時間をうまく作ることができず、相当ストレスがたまります。またそういった経験を積むことができるのがヨーロッパMBAの醍醐味であるともいえます。

 

好きな教授や科目は?

 

もっとも好きな教授は、FEVRY氏です。彼の Corporate Finance 授業は好きでした。彼は、パワーポイントを多用し淡々と授業を進める退屈な授業とは全く違い、興味を湧かせるさまざまなケースを簡単なレベルから難しいレベルまで、生徒の成長に合わせながらうまく使います。ネイティブでない生徒もほぼ100%理解できるように、できるだけゆっくりとシンプルに、そして生徒の集中力を切らさないように声に強弱をつけて教えることができる素晴らしい教授だったと思います。例えば、一つの会社の財務情報を少しだけ黒板に書き、「この会社の財務分析をするのには、他にまずどんな情報が必要か?」という漠然とした質問から始まり、生徒の考えを十分に搾り出した後、「この情報がわかったなら、次にどんな仮定のもとに今まで学んだ中でどの公式を使用するべきか?」というように生徒が最大限に楽しめるようユニークな授業をしていたと思います。

他国からのMBA留学生の印象は? 上手く付き合うこつは?

 

教授の答えに真っ向から反対し、独自の理論で教授を納得させるインド人や、若干23歳であるのにも関わらず、職務経験不足を全く感じさせないくらい聡明なブルガリア人など、他国からの留学生は優秀であり尊敬できる仲間です。彼らは、純粋な日本人である私に「不足しているもの」は何なのかを、教えてくれる貴重な存在です。それは同時に日本人である私が「誇れるもの」は何かを、理解できる場でもありました。HECは仲間意識が強くアットホームで、MBA内で競争するような雰囲気は全くといってよいほどありません。助け合いの精神の中で、厳しいMBAを乗り越えていこうという雰囲気です。そういう環境を好む人が多く集まる結果、これといって人付き合いには苦労しませんし、苦労している人を見たことがありません。遊ぶときには遊ぶ。勉強するときには勉強する。そんなメリハリの利いた生活を送れると思います。

 

生活面で苦労されたことや、楽しかったことは?

 

日本のような隅々までサービスが行き届いた国から初めてフランスに住むと、やはり時折その非効率さに苛々させられる時があります。しかし、食べ物はおいしく、ワインも安く、休日に行きたくなるような魅力的な場所も沢山あり、フランスでの生活には満足しています。HECキャンパス内の寮には、キッチンがなく自炊する場合、ホットプレートを購入しなければなりません。自炊したくない人は、キャンパス内のカフェかレストランで毎日食べることになるのですが、やはり毎日同じレストランだとすぐに飽きてしまいます。コアフェーズ(コア科目を学ぶ最初の6カ月)が始まると、極度に忙しくなります。そうすると、自炊もしたくなくなったり、レストランにも行きたくなくなったりするので、バランスのとれた食事がとれず体を壊すことがよくありました。しかし、休日にはみんなで自国の料理を作ったり、近くのレストランに車で行ったりと、数多くのイベントが他にもあるので、苦労している中でも楽しく生活できていると思います。

 

MBA取得後のキャリアは?

 

多くの生徒は、卒業後の進路としてMBAへの投資金額に見合うべく外資系インベストメントバンキングやコンサルティングファームなどを希望しています。私のMBA卒業後の進路は、前職と同じ飲食業界を希望しています。数年の経験を積んだ後、同業界での起業を考えているからです。バランスの取れたナレッジ(勉強)とスキル(経験)の習得は、人間が成功するためには(成功の定義は人によってさまざまですが)不可欠と考えています。今後、このように腰をすえてじっくり勉強ができる機会や時間もあまりないことを考えると、後々のバランスをとるために、今、貪欲に知識だけを吸収することは間違っていないと信じています。また知識は、発想や思考の幅を広げてくれるので、MBAで学んだことが将来、革新的なアイデアを生み出し、独創的な組織を創り出す源泉となり、ひいては長期的に日本の飲食業界の発展と改善に役立つことを信じて疑いません。

 
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