Nyenrode Business Universiteit

大山知春さん Nyenrode/オランダ2012年9月〜2013年9月

プロフィール

留学期間:2012年9月〜2013年9月
プログラム名: International MBA
VIVIA JAPAN 株式会社代表取締役& MindNET Technologies Ltd. 共同創業者 
成蹊大学文学部英文学科卒業。2013年9月、Nyenrode Business University(オランダ) MBA取得。
在校中のブログ:https://nyenrodianlife.wordpress.com

ヨーロッパのビジネススクールを選んだ理由は?

私費留学のため、留学期間が1年で済むこと、米国よりも、社会人経験者中心に多国籍な生徒が多く集うことから、ヨーロッパのビジネススクールで学ぶことを決めました。 何校か実際に見学した上で、オランダのオープンな気風にも惹かれ、在校生、卒業生共に魅力的な人が集まっており、グループワークが多く全員寮生活が基本で、 オランダを代表する企業のCEOに直接会ってプレゼンを行うMeet the CEOセッションのあるNyenrode Business University を第一志望にしました。

授業はどうでしたか? 大変だったことは?

英語でアカデミックな講義を受けることが初めてだったこともあり、最初の3ヶ月は、山ほどある課題や予習をこなすこと、クラス内の議論のスピードについていくのも大変でした。 グループワークも多く、午前3時前に就寝したことは1日もありませんでした。ただし、「全員で卒業する」という意識がとても強いクラスで、 その専門科目に強い学生が補講を開いたり、互いに教え合い助け合う文化がありました。そんな周囲の助けもあり、次第に授業にも慣れ、手の抜き方、入れ方を学び、楽しめるようになりました。

好きな教授や科目は?

Corporate FinanceのKalun Tse教授は、難解になりがちなFinance を非常に興味深く分かりやすく教えてくれ、最後の授業では自然にスタンディングオベーションが起きました。 ぜひ、また聴講して学びたいと思う質の高い授業でした。また、選択科目のEntrepreneurship のクラスはとても有意義でした。ビジネスプランの書き方などを一から学び、そのクラスで学んだことは、現在の事業経営でも活きています。 International moduleでは、アジアがインドか上海、アメリカか南アフリカから選択でき、私は、上海と南アフリカに行きましたが、現地企業経営者からの話が聞けたことは印象的でしたし、それに合わせて友人と旅したことも良い思い出です。

他国からのMBA留学生の印象は? 上手く付き合うコツは?

19カ国から38名の友人と過ごしました。優秀で人格的にも優れた人々が集まっていました。特に、新興国出身者には、尊敬できる学生が多かったです。 上手く付き合うコツは、互いの「違い」を受け入れ、楽しむということだと思います。 他のスクールと異なり、Nyenrodeでは、クラスだけではなく、日常生活も含む24時間ストレスの多い中で一緒に過ごしますから、ごまかしは効きません。自分自身や友人と嫌でも向き合うことになります。それ故に、「濃い経験」ができたと思います。

生活面で苦労されたことや、楽しかったことは?

ほぼ全員が寮生活をし、皆で助け合うため、陸の孤島のような場所ですが、生活面で苦労したことはありません。 楽しかったことは、天気の良い日に、寮の前の広場で、音楽を流しながら、皆でバーベキューや食べ物や飲み物を持ち寄ってパーティーをしたこと、夜、映画鑑賞をしたこと、体育館でバスケやバトミントンを楽しんだこと、誕生日パーティーなど、何気ない日常の全てが愛おしく思い出されます。 厳しいプログラムを通じて、よく学び、よく遊び、「一つの家族」になりました。

MBA取得後のキャリアは?

ガーナ人クラスメイトと共に、卒業後すぐにガーナに渡り、E-commerceとビジネスコンサルティングを主軸にした会社MindNET Technologies Ltd. を立ち上げました。 現地のオペレーションは彼に任せ、現在は、日本で起業し、昨年末にアフリカの自然から生まれたナチュラルスキンケアブランドJUJUBODYをローンチしました。 これまで金融業界でキャリア形成をしてきましたが、NyenrodeでのMBA経験は、私を思いもよらぬ旅路に導いてくれました。

谷川朋子さん Nyenrode/オランダ2008年10月〜2009年12月

プロフィール[2011 ALC留学ネット MBA特集より]

留学期間:2008年10月〜2009年12月
留学先:Nyenrode Business University(オランダ)

ヨーロッパのビジネススクールを選んだ理由は?

仕事から長い間離れることに抵抗感がありました。アメリカは2年間のプログラムが多いのに対し、ヨーロッパの ビジネススクールは1年〜1年半の期間で修了できることが魅力でした。 また、アメリカには高校時代に3年間留学した経験がありましたので、新たな環境を体 験したかったこと、以前ドイツに半年ほど滞在し、歴史や多様な文化が融合したヨーロッパに親しみを持っていたこともあって、 自然な流れでヨーロッパのビジ ネススクールを選びました。授業の合間の数少ない休みを利用して、かねてからの友人やクラスメートと近隣諸国に旅行に出かけるなど、充実した時間を過ごすことができました。
ヨーロッパにビジネススクールは数多くありますが、その中で特にNyenrodeを選んだ理由は、少人数制で学生や教授陣と密なコミュニケーションがと れること、13世紀に建設された城が残り、 豊かな自然が広がる美しいキャンパスで学び、住むこともできること、出願中に卒業生が親身に相談に乗ってくれた こと、などです。

授業はどうでしたか? 大変だったことは?

授業にはケーススタディが多く盛り込まれており、科目もファイナンス、マーケティング、人事系、戦略論など幅 広く学ぶことができました。Nyenrodeの大きな特徴が、成績の60%を占めるグループワークです。 学期が変わるたび(1〜3カ月ごと)、4〜5人の グループが割り当てられ、各授業で大量に出されるさまざまな課題に取り組みました。それぞれ得意分野や性格などが異なるため、意見をまとめるのはなかなか大変で、 毎学期新たなチャレンジの連続でした。グループワークの合間も、予習やリーディングの課題などに日々追われていましたが、今となってはいい思い出です。
授業以外にも学ぶ機会が山ほどある環境でした。また、シカゴにあるKellogg School of Managementで学ぶModuleがあり、アメリカのトップスクールの授業を受けることもできました。 大学で開催される一般向けセミナーに参加する 機会もあり、戦略論で有名なMichael Porter氏の講演を聞くなど、多くの刺激を受けました。

好きな教授や科目は?

それぞれの関心によって異なるでしょうが、卒論担当教授のリーダーシップの授業はとても有意義で、卒業後もとても役に立つだろうと思いました。プログラム開始直後にはBirkmanテストを受けて自分の性格を把握し、 グループワークに役立てることができましたが、この授業でもリーダーシップ特性のテストを受け、その分析結果をもとに、自分の強み・弱みを把握し、それぞれのリーダーシップ開発に役立てました。 テスト結果を通して、自分を客観的に知るという経験はとても貴重なものです。この他、起業論の授業ではVenture Capitalの目線からスタートアップに必要な理論などを学び、グループでビジネスプランを作成しました。 メンバーと知恵を絞りながらアイデアをぶつけ ていくのは、とても楽しかったです。
また、学生の発案・主導で実現したChina Tripでは北京と上海を訪れ、事前に学んだ中国ビジネスや文化・慣習などを踏まえ、さまざまな企業を訪問しました。 外資系企業や中国企業などで活躍する卒業生と議論する機会に恵まれたほか、オランダ大使館のディナーにお邪魔する機会もあり、さまざまな角度から躍進著しい中国のダイナミズムを実感できました。 理論と実際のビジネスを織り交ぜた授業を受けることができ、盛りだくさんの1年半になりました。

他国からのMBA留学生の印象は? 上手く付き合うコツは?

私のクラスには18カ国から32人、アジア、アフリカ、北米、中南米、ヨーロッパの学生が集まっており、それぞれがお互いの個性を楽しんでいたように思います。 委縮せずに自分の個性をそのままぶつけて、相手の個性もそのまま受け入れるのが、上手く付き合うこつではないでしょうか。Nyenrodeは少人数制で、キャンパスで生活も共にしますので、 密な時間を過ごすことができ、末永く付き合っていける頼もしい友人 がたくさんできました。

生活面で苦労されたことや、楽しかったことは?

簡単な家具などは揃っていましたし、困ったときには近くにいるクラスメートがすぐ助けてくれますので、特に苦労したことはありません。しかし、課題に追われている最中や、厳しいヨーロッパの冬の間、 自転車を駅まで走らせ、そこから電車に揺られてアムステルダムま で日本食を買い出しに行くのはなかなか厳しかったです。ですが、今となってはこれもいい思い出です。
楽しかったのは、忙しいさなかでも料理好きのクラスメートが手料理をふるまってくれたこと。夏には外にテーブルを出し、楽しく会食する機会も多くありま した。また年2回開催されるGalaパーティでは、 生のジャズ演奏をバックに宴が繰り広げられるなど、楽しいことには事欠きませんでした。よく学び、よく 楽しんだと思います。

MBA取得後のキャリアは?

現在就職活動をしていくつかの企業とお話をしていますが、これまでの仕事を生かすためにHRM関連の職種を考えています。個性豊かなクラスメートや大量の課題に揉まれたこの1年半は、 きっとこれからのキャリアに生かせると思いますし、わくわくしています。

小口 雄一朗(こぐち ゆういちろう)さん Nyenrode/オランダ2004-2005 在校生

[2006-2007 ALC 特別体験談より]

小口 雄一朗さん

ヨーロッパのビジネススクールを選んだ理由は?

MBAを習得するまでに通常2年かかるアメリカに較べ、短期間で卒業することができ、ブランクを短くすることができる点、また単純にヨーロッパに住んでみたかったという点もあります。特に後者の点においては、大学生時代に旅行をしたときに、歴史の重みを感じる文化、街並みに非常に惹かれるものがあり、いつか戻って来たいと希望を持っていました。実際にオランダ自体の観光ができたのはもちろん、他のヨーロッパの諸国に行くのも非常に容易で、休みをみつけては旅行に行っていました。また、フットボール(サッカー)の文化が根付いていることも私にとっては魅力でした。MBAの履修期間中は想像以上に忙しくて、あまり試合を見に行けるチャンスは少なかったですが、それでもクラスメートと毎週のようにプレーをしたり、他のMBAスクールと対抗戦を行ったりと楽しむことができました。

授業はどうでしたか?大変だったことは?

最初のセメスターにおいては、要領が十分に分かっていなかった部分があり、個人の勉強とグループワークのバランスの取り方が難しく、非常に苦労しました。例えば、ある時はグループワークにあまりにも多くの時間を割いてしまい、いざテストがあるときに十分な準備ができなかったということです。このバランスの取り方は、私に限らず多くのクラスメートが苦戦していたようですが、いくつかのセメスターをこなすにつれて、勉強への注力度合いをコントロールし、うまくこなして行けました。最も大変だったのは、最後のプロジェクト論文でした。私の場合、現在働いている企業でインターンシップを行い、そこでのプロジェクトに関するものをまとめる論文となりました。学校から求められるものはより学術的なものであり、当然ながら企業から求められるものはより実益的なものであるため、ここにおいてもバランスを取るのに苦労をした覚えがあります。

好きな教授や科目は?

サプライチェーンのべヌゴパル教授(インド人)が非常に印象的でした。一回一回の授業の内容は非常に濃く、綿密な準備を行って指導されていました。物流においての全体最適を達成するために、あらゆる事象を理論整然と分析するやり方自体が私にとって初めてだったこともあり、学ぶべき点が多かったです。学生に対する誠実な姿勢もクラスメートからの支持が高く、プログラムの最後にはMBAの学生の投票により、プロフェッサーオブザイヤーにも選出されました。また、教授の授業により非常に興味を持ち、最終的には最後のプロジェクト論文もサプライチェーンの切り口から取組むことにしました。大変苦労した論文ではありましたが、ベヌゴパル教授のアドバイスによって何度も助けられたのは言うまでもありません。

他国からのMBA留学生の印象は?上手く付き合うこつは?

非常に優秀な学生が多く、毎日刺激を受けたと言っても過言ではありません。多くのことをMBAの学生から学んだと思います。とりわけ、ナインロード大学はオランダ国内で有名な大学であることもあり、優秀なオランダ人が多く来ていたように感じます。彼等は一様に議論好きであり、物事をハッキリと言い、またもっともタフであったと思います。よく言われている通り、やはりナインロードのMBAにおいても、授業、グループワークを問わず、とにかく自分の主張を口に出して言うことが求められます。日本人はとかく大人しく思われがちですが、オランダ人とやりあっていくためには、しっかりと自分のスタンスを持ち、主張していくことが必要であると思います。

生活面で苦労されたことや、楽しかったことは?

苦労した部分は、やはりセメスターの最初や、プロジェクト論文期間中の過密なスケジュールの時期に、十分な睡眠時間が取れないほど勉強を強いられる期間があったことです。今思えば、もう少しうまくマネジメントできたのではという気もしますが、当時は前述の通りバランスの取り方で非常に苦労しました。一方楽しかった点としては、皆でパブへ毎週末のように行くことはもちろん、オランダでのボートトリップや、オーストリアへのスキー旅行など、多くの活動をクラスメートと共にでき、非常に充実した休暇も過ごせたことです。クラスのサイズが23名程と非常に小さいこともあり、その連帯感は非常に高く、卒業した今でもクラスメートとは連絡を取り合い、素晴らしい友情を保つことができています。

MBA取得後のキャリアは?

前述の通り、現在はプロジェクト論文の際にインターンシップを行った企業(オランダの製薬会社)において、経営のアシスタントとして働いています。幸運なことに、今は取締役の一人の補佐として多くのプロジェクトに関わっており、MBAにおいて学んだことを常に生かせるポジションにあります。彼の経営上の悩みは非常に多岐に渡るため、全ての教科が役に立ったと言っても過言ではありません。とりわけストラテジーで学んだ様々なフレームワークは、現状を分析し整理するために役立っていますし、ファイナンスにおいて学んだ事業価値の算出方法等は日常的に利用しています。蛇足となりますが、このポジションを得たきっかけはナインロード大学の卒業生の紹介であり、当MBAはオランダ国内のネットワーキングにおいては特に優れていると言えます。

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