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 三浦 一郎(みうら いちろう)さん  Durham/英国  2003-2004 フルタイムMBA在校生
 

| Written 08/2004 |

 PROFILE :

慶應義塾大学 商学部卒業

(専攻 マーケティング 村田昭治研究会)
北海道拓殖銀行勤務を経て、三井東圧化学(現 三井化学)に入社。
東京本社及び欧州(Dusseldorf)にて、機能製品の営業、マーケティング及びマネジメントに携る。 

   

DurhamのMBAコースについて

 

まず、明記せねばならないのがプレコースです。英語を母国語とせずかつ英語圏での就学の経験のない人は、ほぼ強制的に2ヶ月か4週間のコースに参加を義務或いは要請されます。(条件は、TOEFLのスコア等で若干異なるようです。)因みに、2003年入学の日本人5名は全員参加しました。このコースで落ちることは、まずないようですが、かなりプレッシャーは与えられました。特に、英語での論文の書き方を全く知らなかった私にとってはかなり有意義な期間でした。

さて本コースですが、次の三つの期間に分かれています。

コア 9月中旬より1月 必修6科目
エレクティブ 2月より6月中旬 選択6科目(それ以外も聴講可能) 
卒論 6月中旬より9月初旬 

コアは、統計&情報システム、経済学、会計学&ファイナンス、マーケティング、人事組織論及びMethod of Inquiryの6科目より構成されています。 Method of Inquiry以外の5科目は、formative assignments (グループワーク、プレゼン等、個人の点数にはならない)、summative assignments (論文 2500 words)と期末試験(1月)が課せられます。Method of Inquiryについては、卒論のプレの位置づけで、試験がない代わりにsummative assignmentが論文4000 wordsになります。Assignments(論文) と試験のスコアはかなりシビア(自分にとって?)で、それぞれに数名の落第者がでているのが現状です。このことが、学生達にかなりの緊張感を与えているのは事実でしょう。特に試験は、二科目以上落すと卒業が持ち越されるので要注意です。 試験に限っていえば、延べで約25名程度(推定;全生徒69名)が再試験を受けていたようです。

ところで、だれも口を揃えて言うのが、コアのassignmentsの提出が集中する11月〜12月のきつさというかえぐさです。皆さん、ビタミン剤と美容クリームのお世話になったようでした。

エレクティブはコアに比べ、自由選択であることと授業の時間的拘束が少し緩むので、勉強への意欲がかなり醸し出されます。但し、一科目に期待される勉強量は150時間相当とかなり予習&復習が必要ですね。課せられるのは、formative assignments(グループワーク等、成績に関係なし)summative assignments ( 通常、論文4000words)となります。また、意欲的な学生は、sit inというかたちで追加授業を公式に聴講することが可能です。私自身は、経済学とファイナンス系を中心に7科目( sit inを含む)を履修しました。 中でも、Regional Integration と International Finance は水準が高く得るもの大きかったですね。なお、FinanceはDurhamの目玉とのこと。

卒論は、指導教官がそれぞれついて15,000 wordsの論文を仕上げます。

現在は丁度卒論期間中で、Prof.Cockerillの元で産業政策のあり方をテーマとしています。教官との交流が一番できる期間ではないでしょうか。

 

ヨーロッパのMBAを選んだ理由は何ですか? 
また、現在のコースはその目的をどのように満足させていると思いますか?

 

私自身趣向が欧州派?だということもありますが、やはり一年間で集中して学べるという点が魅力的でした。特に年齢を考えると、二年間は各種点においてリスクがありましたので。また英国を選んだ理由は、欧州の中でも英国にMBAが集積していて競争が激しいことはあげられます。そしてなによりも、自分のコンチネンタル&ジャパニーズEnglishを矯正したかったことが大きいですね。その中でもDurhamを選んだ理由は、四点あります。歴史的街並みをもつ田舎なので、勉学に集中できる。(禅寺的効果?)比較的社会経験の長い生徒を集める、大人のMBAであること。(平均年齢32歳)そして、GMATを必修としないこと。(言い訳ですが、駐在員という環境下ではGMATの準備まで手が回らなかった。)イギリス人の友人によき人材を輩出するOxbridgeに続く伝統校であると薦められたことです。

生徒の層はかなりバラエティー(国籍、職歴、年齢等)に富んでいて、いろいろと刺激を受けます。皆さん、職歴&学歴、パーソナリティともすごい方が多いですね。また、所謂良家の出身の方が多いのも特徴の一つ。女性比率は高く40%ほどです。21世紀は女性の時代なのか、彼女らのほうがハイセンスかつ資力及び発言力に富んでいるのです!!(女性企業家に加え、酋長の娘や姫がいます。)彼らとのグループワークは必然一筋縄ではいきません。 典型的なサラリーマンの生活ではありえないこの状況下で、授業のみならず寮における日常生活からも文化人類学が学べる素晴らしい環境が用意されています。

ところで、このDurhamという街は激しいMBAコースで荒れた心を癒してくれる魔力があるようです。旧市街の街並みは、落ち着いた雰囲気が漂っています。学校の周辺は緑あふれ兔や栗鼠が校舎の周りに生息しています。丘の上や、橋などから眺める大聖堂やDurham城はなんともいえません。Pubも多く、この歳になっても学生割引を適用してくれるところがあり、うれしい限りです。 また、私は禅寺修行の一貫としてジョギングをほぼ毎日実行していますが、その際道ですれ違う地元の方々のきもちのいい挨拶が非常に印象的です。英国の大学の情緒を堪能するのに、誠にふさわしい街ではないでしょうか。

 

今後の目標

 

正直、ジャパニーズサラリーマンを10年以上続けた私には、MBAの挑戦はリスクテイキングであったことは否定できません。(企業派遣でない日本人学生はそれぞれリスクを覚悟で入学しています。)そのリスクを冒しながらも、英国MBAは魅力でした。

私が、MBAに挑戦したことについては以下の四点の理由があげられます。

日本という経済力や会社のネームにとらわれないで、自分自身の国際性を武器としたかった。駐在員生活では、体系だった国際ビジネスの知識をえるのが困難であった。アグレッシブなドイツ人の友人やビジネスパートナーはMBAのホルダーで、その人達に影響された。そして、英語コンプレックスを拭い去りたかったことです。 

実際、まだまだ目標に達成するには課題はありますが、確実に身についた何かを感じ取っています。自分でいうのもなんですが、入学前と比して自分のヴァリューは上がったと確信しています。まだ最終結果はでていませんが、挑戦してよかったと心底感じています。

卒業後は、国際性の高い刺激ある環境にて活躍し続けることができればと考えています。そして、企業の一員になるにせよ起業家になるにせよ常にアントレ的マインドを大切にしたいですね。

 
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