1.クラスメイト
LBSのEMBAプログラムは秋と春に始まる2ストリームがある。私たちはEMBA2005秋スタートのストリームで74名。クラスメートの国籍は33カ国。正にロンドンのEMBAならではのダイバーシティ。日本人は私1人と、とてもマイノリティ。これには良し悪しがある。困った点は、何があっても英語でやっていくしかない点。良い点は、日本関係の話題があがれば、クラスへの貢献は独壇場となる。毎年LBSのEMBAは日本人は1人いるかいないかぐらいなので、日本人の方、もっと増えて欲しい。業種もコンサルティング、金融、事業会社、弁護士、医者など多岐に渡っている。平均年齢が33歳ということもあり、既にマネージャー・VPレベルが大半。私のチームメートは、弁護士、米系投資銀行のVP、物理学博士、などEMBAならではの顔ぶれ。議論も必然と大変興味深いものになる。
2.授業の特徴
LBSはファイナンスが強いと言われている。これはウォートンからLBSに交換留学に来ていた学生がそう言っていたので、グローバルでもトップレベルだろう。講義内容は10−20%が授業への参加、30−40%がチームプロジェクト、40−60%が個人のパフォーマンス、といったところが平均的な評価パターン。授業で使うケースは、グローバル観点を意識して、US系だけでばく、欧州系もバランスよくミックスしたコースがほとんど。LBSはフルタイムMBAもEMBAも基本的に同じ教授・同じ科目を提供。1年目はEMBAストリームだけでコアコースを取ることになるが、2年目の選択科目はフルタイムMBAもEMBAも全く同じ科目を選ぶことが出来る。
また、LBSはフルタイムMBAもEMBAも同等に交換留学のチャンスを与えてくれる。2005年のへ交換留学生に選抜され、Dartmouth (Tuck)へ2005年1−3月に留学予定。人生最後のフルタイム学生生活を楽しみにしている。 3.仕事との両立の苦労
仕事とLBSの2足のわらじで大変苦労があるものの、LBSで勉強ししたことを実際に仕事に活かせるケースも多々あり、総じて満足。それでもソニーマンのプライドを持って受けていたマーケティングとストラテジーの2科目ではディスティンクションを頂いた。メリハリをつけてやりくりをしている。現実の問題の方がはるかに困難であるが、LBSでの徹底的なケーススタディの議論から学べる「ものの見方・考え方」は仕事の問題への取り組みに活かされている。又、アサイメントの中にも働いている会社をラボラトリーとして取り組むというものも多く、学問はともすれば現場・現実と乖離しがちだが、EMBAの場合、仕事上の実際の問題に適用するトレーニングのチャンスが多いことは大変なメリットだと感じている。最大の泣き所は、有給休暇のかなりの部分を学校のプロジェクトの為に使い果たす羽目になっていること。
4MBA留学の最大のメリット
仕事内容が充実してくること、素晴らしい一生の友人を得ることができること、ものの見方・考え方へのポジティブなインパクト、タフなプログラムをこなしているという達成感と自信、など広い意味で「人生を有意義に過ごすための投資として大きな価値がある」と考える。よく見かけるのが短期的な金銭的ROIで計るアプローチであるが、それは一つの見方にしか過ぎないと思う。
5.英語の苦労
海外赴任合計で5年間、LBSにも10ヶ月いるおかげで授業中での会話でのやり取りはほぼわかる。但し、授業への準備の為のテキスト、ケース等の読み物が膨大にあり、それらを読みこなす英語力不足を痛切に感じる。ネイティブはもちろん、欧州系の人間の方がやっぱり英文を読むのは圧倒的に早い。仕事で時間の制約がある中、授業について行くためには、余暇の時間の相当部分を勉強に費やすしかない状態。
6.MBA留学してよかったと思った出来事
LBSに来なければ出会うことが無かったであろう素晴らしい人達と親しい友人になれたこと。もちろん日々の授業で親しくなっていくのだが、特に大きなプロジェクトはクラスメート絆を深くすることになる。LBS EMBAの特徴として、海外へ出向いて現地会社をコンサルティングする、というプロジェクトがある。今年の5月には南アフリカに1週間のプロジェクトに行ってきた。今回我々が行ったコンサルティングは「企業内のコミュニケーションの問題点を洗い出して改善点を提案する」もの。グループメンバーと昼間はクライアントの所でデータ収集、夜は毎晩日付が変わるまで徹底的分析を続けるタフな日々だった。最終日には社長を含めた役員陣に「現状分析と改善案の提案」のプレゼンを行った。役員陣からも高い評価を受けた後は、言葉に表せない達成感と一体感で満たされた。高い能力と様々なバックグラウンドを持ったクラスメート全員が熱くしかも自然体でぶつかり合ったこのプロジェクトのことは忘れないであろう。 |