ヨーロッパのMBAを選んだ理由は、ほとんどの日本人が米国のMBAを目指しているので、自分は違った方向に行ってやろうと思ったのが出発点である(私はへそ曲がりである)。その上で、前職での経験から、多くの日本企業は、米国型(雇われ経営者が資本の論理で企業をドラスティックに変化させ、従業員もそういうものだと割り切っている)とは異なっており、「改革」と称して米国型をそのままぶつけたら壊れてしまうと感じた。米国型経営のロジックを完璧に消化した上で、さらに一枚上の、日本人の特性に根ざした経営が必要ではないかと思う。そこで、日本と同じように長い歴史・文化が折り重なっているヨーロッパでは、どのように米国型の経営モデルを消化しているのか見てみたいと思った。
マンチェスタービジネススクールの以下の特徴により、私のコースに対する満足度は高い。ただし、単に学校が提供してくれるものを受身で消化しているだけではだめであり、ビジネススクールが提供する機会を自分の将来のキャリアにどのようにプラスにしていくかという観点を忘れないことが大事だと感じている。
コースの一番最初に、「競争よりも協調が最大のパフォーマンスを生み出す」というマンチェスタービジネススクールの哲学を浸透させるための講義・グループワークが行われる。
クラスに占めるイギリス人の割合は25%程度であり国籍の多様性に配慮がなされている。
授業で扱われるケーススタディは、米国企業、英国企業、大陸ヨーロッパの企業、日本等その他地域の企業の題材がバランスよくミックスされている。
2年目の秋タームは、クラスの約4割が、国外のビジネススクールに交換留学に行く。つまり卒業するまでの一時期、イギリス以外のビジネススクールでも学生生活を過ごすことができる。ちなみに私は、フランスのE.M.Lyonというビジネススクールで勉強する機会を得ることができた。
2年目の冬ターム(最終ターム)は、全員が5〜6人のグループごとに分かれ、実際に企業に対しコンサルティングを行い、顧客が満足すれば単位が得られる(つまり卒業できる)ことになっている。したがって、これまで学んできた理論・知識を実践の場に応用する機会がある(その時期の2年生は、顧客に会ったり関連企業へインタビューを行う等のためいつもスーツ姿である)。 |