2年間に数回出張で英国にくるのでは、3)の目的をはたさないため、無効となってしまいます。家族などが英国にいるが、仕事でやむをえなく日本へ行っている、というような、あくまでも英国がベースである必要があるわけです。
2. 労働許可証
企業が個人のために労働許可証を労働省から取得してくださるものです。2007年後半から英国移民法の大幅改正があり、就労VISA申請は被雇用者自身が申請書類一式をもって大使館に出向き行うことになりました。これはバイオメトリック(指紋や虹彩などの個人を特定する証明)の導入があるためということです。またVISA申請対象となる方は英語力証明(IELTS5レベル以上の英語力)も条件として追加されています。企業がこの労働許可証を取得できる数には制限があり、通常、海外赴任者などで目いっぱいに活用しているため、あたらしく取得することは大変困難です。海外赴任者を日本へ返す場合の代用、としてその方のために利用するなどの方法も考えられますが、会社の内部事情を知っている海外赴任者はやはりどの企業にとりましてもある程度は必要で、全く新しい方が簡単に肩代わりをできるポジションではないことが多いため、このような方法は簡単ではありません。
企業がこの労働許可証をあたらしく取得するためには、国内でどうしてもそのようなスキルを持っている方を見つけることができなかったので、やむをえなく海外から人を取らなければならない、といった理由が必要です。そのために、新聞広告やリクルートメントエージェンシーなどに求人を出し、それらの証拠として提出する必要な場合があります。(絶対に新聞広告を出さなければならない、という法律は変更となりました。現在では、新聞広告は免除になる場合もあります。)逆に考えますと、新聞などに掲載されている求人などは、場合によってはこの目的のためで、実際にはポジションがなかった、という事もありますのでそのマーケットに詳しい方などにそれは本当に求人なのか、などといった探りを入れることも良いアイデアかもしれません。
このように、企業にとりましてもこの労働許可証を取得するためには、大変な時間とコストがかかるわけですし、枠もかぎられていますので、‘どうしてもこの人が欲しい'と相当に強く思わなければ、取得をしてくださることはありません。
企業の本音:
A) これだけ苦労して雇うわけだからそれなりの成果を確実にあげられる人でなくては困る。
B) 簡単にやめてもらっては困る。
C) MBAだといって職場の雰囲気を壊すようなタイプでは困る。
D) 赴任者扱いでないため、当然ローカル待遇になるわけですが、それで文句をいわない。
対策:
A) InternshipやProjectなどををその会社ですることにより実力をみせる。
B) 永住権を取得するため、とにかく4年間は転職しない。
C) MBAをうまく活用している(できそうな)会社をえらぶ。
D) その仕事が本当に好きで待遇の面で全てが自分の思い通りでなくとも満足できること。
Internship:
時給・週給などで決められるよりも、無給でもネームバリューががある会社で働きますとCVが映えますし、仕事内容自体がが自分の経験として大きく役に立つこともあるでしょう。また、将来、現地で就職を考えられる場合は、採用してくださる確立がある会社を選ぶというそれぞれの目的にあわせた選択をされると良いかと思います。
3.会社持ち主、もしくは投資を保証する保証人がついた起業家
1年間に最低20万ポンドの投資をする予定があること、最低資本金が100万ポンドある事、を含むビジネスプランを立て、これが認められると1年のビザを取得することができます。このビザは日本にて取得しなければならず、申請にも半年から1年ぐらいかかることも多いようです。この1年後にさらに審査があり、1年、もしくは、それ以上の延長をもらうことを繰り返していく、という状況になります。
その他、あたらしい制度として、本人がそのような投資金額を持っていなくとも、そのような保証人がついた起業家に関しましては、ビザの申請が可能になりました。もちろん、これには、上記と同じように、英国の経済的発展に貢献できるビジネスを作り上げる事、英国にてフルタイムの雇用を生み出す事が必要となります。また、英国政府からのベネフィットは受けられないため、自分と家族への生活費は別の方法で確保しなければなりません。
4.海外赴任
2で申し上げた労働許可証という状況ですが、一度日本に帰国し、海外赴任者として現地にもどってくる、という方法です。実際、ヨーロッパで働いている日本人MBA保持者の多くは、このカテゴリーにはいり、それを4年間続け永住権を取得する、もしくは、現地の方と結婚などをされるなどで将来的に1の永住権を保持するカテゴリーに入っていく方も多いようです。
ヨーロッパのMBAなどを卒業してますと、日本で仕事をしていても何らかのチャンスで、ヨーロッパ経験をみとめられる場合も多く、または、ヨーロッパに限らず、海外経験自体は、他の国々でも評価されることが多いかと思います。よって、日本から海外赴任という事で、現地に送り返してもらったり、他の国に行く機会が出てくる事もあるかと思います。ご存知のように、会社にもよりますが、一般的に、海外赴任者は税金、住居、カンパニーカーなどのベネフィットが整っており、給料自体はまるまる自分の手元に、という状況となりますので、同じ仕事をしていてもローカルより相当よい待遇を期待することができます。ただし、人知れない苦労も多く、仕事自体は決して楽ではないようですが。
労働許可証保持者の転職を考えてみますと、最近、英国の法律がかわり、とにかく、一つの会社から労働許可証をもらうことができれば、その労働許可証期限内であれば、他の会社への転職しても新しく労働許可証をとってもらわなくてもよいケースでてきました。同一職種にいる限り、会社名が変わっても、前の会社で取得してもらった労働許可証は有効である、というものです。(職種がかわる場合には、今までどおり、労働許可証の取り直しが必要です。)これにより、労働許可証が無ければ採用はしない、といっていた会社へも転職のアプローチがしやすくなります。ただし、期限の決められた労働許可証では制約があること、日系企業関連でのコミュニティーのしがらみなど、まだまだ、Welcomeな状況とはいうことはできません。外資系への転職などは、労働許可証の知識もあまりなく、もともと長期で働いてもらおうといった期待もしていないため、英語がNative並でMBA以外にそれぞれの‘専門の経験'があれば、チャンスは大きくあるかもしれません。
5.高い才能がある方
英国政府がお金をはらってでも国にきてほしい、と思うような人物、国の誇りになるような方、英国の産業の発展や雇用機会を生み出すことなどを担うような企業のトップや個人、など世界的に注目されている方。
以下のうち3つの条件を満たすことが必要です。(以下、ジャーニー1月号より引用)
博士号レベルの資格を持っている方
最低5年の管理職レベルのキャリアがある方
現在すんでいる国で上位5%に入る収入を得ている方
ノーベル賞などをはじめとする注目に値する功績のある方
6. Highly Skilled Migrant Prorgramme (HSMP)
2002年1月からスタートしたプログラムです。雇用者側が労働許可証を申請しなくても、個人が申請をすることができるプログラムです。このプログラムはポイント制になっており、VISAを取得するためには、自分がもっているバックグランドをもって、一定のポイントを満たしていることが必要です。以下のようなクライテリアになっていますので、自分が何点スコアをもっているか計算してみるとよいでしょう。また、2005年から特定のMBAスクール卒業の方を対象としたスキームは2007年後半からの英国移民法大幅改正に伴いこの特別枠は廃止されます。(更なる詳細や規定は、別途下記Webサイトを参照のこと。)
学歴
収入
職歴
実績
英語力を証明する試験成績(IELTS試験レベル6.5以上)があることが必須条件に加わりました。(2006年12月改定により導入。)
2006年4月の改定により、このVISAの有効期間は2年となりました。有効期間内であれば制約無く英国内での就労が出来ます。延長やVISAの切り替えに関しての詳しい規定は英国ホームオフィスのホームページをご参照ください。
7.ワーキングホリデー
18歳から25歳の方が対象で、あくまでもホリデー目的で英国に滞在すること。その間に、アルバイト的な仕事は許される、という意味合いもので、同じ雇用主の元で1年以上働いてはならない、などの規則もあるので、MBAホルダーがキャリアとして仕事を考える場合には、対象とならない場合が多いかもしれません。
8. Fresh Talent: Working in Scotland Scheme
2005年6月に新しく施行されたスコットランドの大学など高等教育機関において修士以上の学位を取得した非EEA国籍者が対象の就労が可能な制度です。
この制度施行の背景にはスコットランドにおける労働力不足があります。この制度によりスコットランドの労働力の向上、経済の発展が見込まれており、特に高度技術者、スペシャリストの労働市場への貢献を図ることが期待をされています。このVISAを取得した場合、最長2年間、制約なしに就労が許可されるとのことです。
この制度を利用してVISAの取得申請するためには以下のような条件(一部抜粋)があります。
スコットランドにある大学などの高等教育機関において学位(修士号(マスター)やMBA,
博士号(PhD)など)を取得された方
学位取得のためにスコットランドに住んでいた方
許可された期間の間に就労意思があること
国の補助なしに独立した生活を営むことが
出来る方
期間終了時には帰国すること。(この制度のVISAによる2年以上の就労および滞在期間延長は不可。但し、高度技術者VISAやワークパーミットVISA、など合法的に継続して就労のできるVISAに切り替えが出来た場合は別)
今後スコットランドの大学院やビジネススクールなどでMBAなどの学位を取得し卒業後2年くらいお仕事経験をしてみたい、と思われる方には朗報ではないかと思われます。
この制度についての詳しい情報は
www.scotlandistheplace.com または、www.workingintheuk.gov.uk に記載されております。また、英国ホームオフィスのウェブサイトからもご覧いただくことが出来ます。
9.International Graduate Scheme(IGS)
IGSの前身は、2005年に導入されたScience and Engineering Graduate Scheme(SEGS)です。このスキームは英国の大学院あるいは博士課程国際留学生に卒業後12ヶ月間の就労許可証申請発給を認めることにより、英国留学が魅力的になったということをアピールし、より多くの国際留学生を英国に呼び寄せることを目的としています。
SEGS導入当初は英国内の技術系大学院(MSc)または技術系PhD課程を卒業する方のみが対象のでしたが、2007年3月末(4月3日付で施行)に発令された改定法によりSEGSはInternational Graduate Scheme(略称IGS)に変わり、エンジニア系修士号や博士号取得者だけでなく英国のすべての学部の大学、大学院、博士課程に留学し卒業する学生に適応されることになりました。
2007年の改定法によると2007年5月1日当日並びにそれ以降に英国大学・大学院または博士課程を卒業する留学生が該当スキームの申請対象となるということです。
ビザの詳細を知りたい方は: 英国ホームオフィスのウェブ を御覧下さい。 |