MBAの受講形態

MBAの受講形態は、主に3種類あります。フルタイムMBA, パートタイムMBA、通信(on-line)MBAです。いずれの場合も、海外のMBAプログラムを志願するには、願書作成や英語スコア他、いくつかの出願要件をクリアしなければなりません。

また、同じMBAプログラムでも、開講する時間帯、使用する言語、講義形態、費用など特徴が異なるため、自分に合った方法を選択することが大切です。

では、どのように選択をすれば良いのでしょう? ここでは、その手がかりとなる、それぞれの取得方法を分かりやすく説明していきましょう。

フルタイムのMBA

全日制のスタイルによりMBA取得を目指すプログラムは、フルタイムのMBAと言われています。全プログラム修了までの期間は、1~2年。国内でも海外でもプログラムを受けることができますが、海外へ留学しMBAを取得する場合は、フルタイムのMBAを選択するケースがほとんどでしょう。

仕事をしている方は、一旦退職し学業に集中する必要があり、海外渡航・移住費などの負担が大きくなりますが、在学中にインターシップやビジネスエクスカーションに参加するなど、卒業後に繋がる貴重な経験を積むことが可能です。

オンラインMBAやパートタイムMBAの普及率も年々伸びていますが、歴史ある有名ビジネススクールの多くがフルタイムのMBAのスタイルを堅持しており、またフルタイムを提供する新しいビジネススクールが生まれ発展し続けているのも頷けます。

パートタイムのMBA

働きながらMBAを取得しようとする社会人のために、平日夜間や土日を中心に開講するMBAプログラムを、パートタイムのMBAと言います。

海外では、その国で就業中であるなど、既に滞在VISAを保有していないとパートタイムMBAの受講はできませんが、日本国内では、パートタイムのMBAに在学者が全体の約9割に及ぶと言われており、フルタイムのMBAに比べ安価な学費も人気を集める理由となっているようです。 日本の大学のみならず、日本でのパートタイムMBAを展開している海外のビジネススクールも少なからずあります。

一方で、休暇を通学や課題学習の時間にあてるため、家庭の都合や体調不良を理由に単位を落としてしまったり、途中で退学を余儀なくされる学生も決して少なくありません。もちろん、うまく仕事と学業を両立できれば、最短1~2年でMBAを取得できます。

通信教育(オンライン教育)

仕事を辞めずMBA取得を目指す方向けに、インターネットを介した自宅学習とスクーリングを中心にMBAを取得できるプログラムです。

➀終了まで2年~5年くらいかけられるスクールと、②1年半や2年で終了するべく最初からカリキュラムを組んでいるスクールがあります。

前者(➀終了まで2年~5年くらいかけられるスクール)は修了までの標準的な在学期間は2年。パートタイムのMBAよりもさらに費用負担が軽く、場所や時間を選ばず学習できるメリットがあります。 ただし、フルタイムのMBA、パートタイムのMBAと比べ、ディスカッションやプレゼンテーションの機会が圧倒的に少なくなる可能性も否めません。

後者(➁1年半や2年で終了するべく最初からカリキュラムを組んでいるスクール)は授業日数や時間数はフルタイムより少ないにしても、内容的にフルタイムとほぼ同じという位置づけでカリキュラムが組まれており、費用もそれなりに大きいですが、履修期間が決まっている分、最後までやり遂げられる方がほとんどです。

いずれの場合も、自分で学習計画を立て、期日までにしっかりと課題をこなす「自己管理能力」が必須となります。

スクーリングがあるスクールと、スクーリングなしのスクールがあります。スクーリング無しの場合、英語力や国際的なコミュニケーション能力を伸ばしたいと考える方にとっては、多少なりとも物足りなさを感じる可能性があるでしょう。

上記のように、MBAを取得するにはいくつかの方法があります。どの方法を選択しても、基本的なカリキュラムは同じです。しかしながら、MBAプログラムを学ぶ過程でさまざまな経験を積み、人脈を築くことが重要です。MBA取得後のキャリアプランを見据え、自分に合った取得方法を検討していきましょう。