Kingston University

S.O.さん Kingston/英国2003-2004 MBA在校生

プロフィール[インタビュー実施:07/2004]

1999年
東京大学 文学部卒業
1999年
メディア系企業入社 以来 営業職に従事
2003年
企業派遣によりKingston Business School 入学
2004年
同校在学中、9月終了予定

MBAのコースを受講していて、どんなことを学んでいますか?

9 月〜12月の第1学期において、戦略論、マーケティング、人事管理、金融・会計など、 ビジネスマネジメントに関連する様々なフレームワーク、理論などを集中して学習した。 この時期は広範囲な分野を集中的に学習する為、極めて多忙の日々が続いた。 授業の過程においてはグループワークが重視され、グループによるプレゼンテーションや課題提出も多かった。 12月後半〜1月に欠けては休暇となるが、1学期に学習したプログラムに関する様々な課題の提出がこの時期にあった為、 実質は課題の完成に追われることとなる。1月後半に当ビジネススクールが提携するオランダのハーレムビジネススクールならびに現地企業の視察が行われた。

2 月〜4月の第2学期においては、戦略論、及び選択科目を学習した。選択科目は、1学期に学習したマネジメントに関する基本的な学習内容よりも、 テーマを絞った複数の科目から自分の関心のある3つの科目を選択して履修する事となる。自分の場合は、国際ビジネス、 プロジェクトリスク分析・管理、マネジメントオブチェンジを選択し、いずれも実践的かつ深い内容を学習する事が出来た。 選択科目にはその他にコーポレートファイナンス、サービスマーケティング、マネジメントコンサルタンシーなどがあった。 また、この時期にMBAプロジェクト(卒業論文)の進め方に関する授業と、担当教官の選出・教官との打ち合わせも並行して行われる。

5 月は2学期で学習した内容に関する課題の提出と、6月上旬に行われる試験の準備を行った。6月の試験は3科目行われ、全てケーススタディをもとにした筆記式の試験である。試験終了後は、MBAプロジェクトに本格的に取り掛かる事となる。自分の選択したテーマに合わせて、定量的・定性的なデータ収集に取り組み、調査の為にインターンのような形で特定の企業としばらく行動を共にするものもいれば、英国外の市場、ビジネスをテーマとして取り上げフィールドワークのために現地市場を訪れる者もいる。MBAプロジェクトを9月末に提出後、10月に帰国予定。

ヨーロッパのMBAを選んだ理由は何ですか?
また、現在のコースはその目的をどのように満足させていると思いますか?

経済・経営等の学部出身では無い自分にとって、戦略・マーケティング等経営に関して実践的かつ高いレベルの知識を習得したいという目的を考えた時、 MBAは自分にとって最適な選択であった。自社の企業派遣プログラムを使用して留学する場合、期間が最大1年半までと決まっていた為、 年間でMBAを取得できる欧州ビジネススクールのMBAプログラムが自分の目的に適っていた。米国ビジネススクールでも1年間でMBAプログラムを取得できることは知っていたが、 文化的多様性を保ちつつも市場としての統合をすすめ、政治・経済的影響力を増しつつある欧州圏に身をおいて学習することが、 ビジネススキルや自己の視野の向上につながると考えた。また、自分が大学時代に欧州文学・文化を学習し、 欧州文化への関心が非常に高かったことも欧州ビジネススクールを選択する上での大きな決め手となった。

他のビジネススクールの卒業生の方のご指摘にもあった、英国ビジネススクールのプログラムはアカデミックな教育・学習スタイルに若干近い傾向があるという点は、 自分のビジネススクールにも適合すると思う。自分が習得した知識を実践のビジネスの場面に応用していく過程を重視したカリキュラムがさほど多く無いという点では不満もある。 しかしながらスクール側もこの問題点(?)を改善すべく努力しており、プログラムの後期には企業訪問など様々な実践的なコンテンツが増えてきた。 また、クラスメイトは多国籍かつ国際的なビジネスの経験も豊富な人間が多くいた為、彼らとの会話・グループワーク・彼らを介したネットワークを通じて実践的かつ貴重な知識・経験を習得出来たことは大きな収穫であった。 当ビジネススクールは他のスクールに比べて少人数の学生で構成されている為、クラスメイト1人1人と会話をしたり、授業内で発言・発表をする機会も多かった。

自分は企業派遣であった事もあり、常に実際のビジネスのコンテクストに身を置いて戦略、人事、財務/会計について考える事が出来たのも自分にとっては助けとなった。

今後の目標

10月に日本に帰国し、自社に復職。どのようなセクションに従事するかは未だ決まっていないが、MBAプログラムにおいて注力して学習した国際ビジネス、人事戦略管理、ならびにmanagement of changeの分野に身を置いて、自社の今後の国内/国外における戦略策定・変換に携わっていきたいと思っている。 特に、MBAプログラムにおいて学んだ戦略策定の為のフレームワークは、長期的戦略的視野に若干欠けている自社にとって不可欠かつ有用的なものであると思う。

更に、ビジネススクールの友人との会話、その他様々な英国での経験を通して、いくつかのビジネスプランを得る事が出来た。 これらのプランの実現を自社において、あるいはスクールの友人と共に行っていくのかに関しては未定である。 いずれにせよ、今後のビジネスマンとして人間としての自分の将来にとって、スクールで培った人脈は大いなる助けとなるであろう。

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