TOP > MBA留学案内TOP > 欧州MBA一覧 > 西ヨーロッパ:イギリス > University of Southampton - Southampton Business School

University of Southampton - Southampton Business School

原田 大亮さん Southampton/英国2001 Southampton フルタイムMBAスタート

プロフィール[インタビュー実施:2001年夏]

原田 大亮さん
アクセンチュア / コンサルタント
新大阪大学 法学部卒

なぜMBAの受講を考えましたか?/なぜSouthamptonを選びましたか?

■なぜ英国のMBAを選びましたか?

バックグランド:
約5年間コンサルティングファームで働いてきました。そこでかかわったプロジェクトを大きく分類すると以下の3つあります。

1 バックオフィス業務(人事・会計業務)のBPR及びシステムデザイン・開発・導入
2 ナレッジマネジメントの基本構想の作成及びシステムデザイン・開発・導入
3 官公庁の特殊業務に対応した情報システムのデザイン・構築

必要性を感じる:
これらのプロジェクトを通して、具体的に以下のようなことを感じました。

A 業務的には会社のコアとなる部分ではなくそれをサポートするバックオフィス業務の改革を行う際にでも、その会社のコアビジネスを含めた業務全体を把握し、それぞれの業務の関係をきちんと理解しておかないと立ち行かない。(問題の対処法レベルで留めるのであるのならばそこまでは必要はないとは思うが。)

B 2に関して、野中郁次郎先生の『知識創造の経営』から世界中の企業(特に製薬系)が争うように導入し日本でも流行になっているが、かなり多くの企業で情報システムさえ導入すればよいと考えていたり、そもそも自分たちにとってのナレッジとは何なのかといったことが明確に答えられなかったりしている。『情報』に対する嗅覚が低いのか?

C 企業を経営していく上で、戦略、人・組織、業務、情報技術が一体であることが必要であるにもかかわらず、情報技術が他の3つから離れたところに位置付けられていることが多い。社長の年頭の挨拶やプレスリリース、中期経営計画には必ずといっていいほど情報技術に関して言及されているし、企業によっては立派なシステムを持っているにもかかわらず、実際に経営の中で生かされているとはいえない。

D 業務・情報システムともに部分最適はかなり完成されているが、全体最適を考えると問題が多い企業が多い。それは、全体最適を考える組織が弱いまたはないからではないか?

MBAへの期待:
これまでがむしゃらに働いてきましたが、ここでいったんこれまでの自分のやってきたことを整理し、上記疑問について深く検討することが今後の自分のキャリアにとって大切だと思い、MBAを受講することを決めました。MBAに期待していることは以下のようなことです。

1 短期間にビジネスに必要なファンクションを一通り勉強できる。
2 これまで経験として身に付けてきたことを体系付けて勉強できる。
3 自分のこれまで感じてきた疑問(例えば上述)を学問のなかで解決するだけでなく、クラスメイト(Participant)にぶつけ、議論することができる。
4 上記の裏返しになるが、クラスメイト(Participant)が日ごろ感じている疑問を聞き、議論することにより、より広い視点でビジネスを見ることができるようになる。
5 IS(Information Strategy)では進んでいる欧米の業務担当者の話しを直接聞くことができる(かもしれない)。特に製薬系ではヨーロッパは進んでいるので、是非話しを聞いてみたい。
6 ネットワーキング。いまの会社では全世界からparticipantを募って研修を行うのですが、そのときにできたネットワークはしばしば仕事に大きなインパクトを与えることがあります。もちろん1つの会社のなかのネットワークでさえ大きなインパクトがあるのですから、MBAでのネットワーキングもとても得がたい財産になると思います。

■なぜSouthamptonのMBAを選びましたか?

スクールを選ぶ際のクライテリア:
次に、どこのMBAに行くかを検討することになりますが、僕にとって重要なクライテリアは次のようなものでした(重要度の高いものから並べてあります)。

* 少人数である事:
議論するのに適切な規模というのがあると思います。また、きちんと相手のことを理解した上で議論しなければ、相手の言うことの本質はつかめないと思います(議論のための議論はしたくないのです)。そういった意味で、Participant全員を知ることができる程度に小さいことは重要だと思います。

* ある程度職歴を持った人が参加している事:
いくら本を読んで知っている人と議論しても、その人から得られる情報は必ずほんの中にあります(映画 ”Good Will Hunting” でも言ってましたが)。やっぱりいろいろな話しをする際にはそれなりの経験を持った人でなければ面白くないと思います。

* 評判のよい大学である事:
もちろんそうでなければ、よいParticipantが集まらない。

* Teachingの評価の高い大学である事:
伝統校は有名な先生が多いですが、必ずしも教えるという点では最高というわけではないと思っています。MBAに行くのは何かしら身につけたいものがあることが目的であって、大学の名前を使っていい企業に勤めたいということは目的ではないので、純粋にTeachingの評価の高い大学を選びました。

* Londonからそれほど遠くない(Londonではない)事:
志高くともやはり先立つものがなければなりません。Londonでは生活費がかかりすぎると思ったので外しました。ただ、卒業後はLondonで仕事をしてみたいと考えていることを考えると、Londonから遠いのもプロジェクト探しや就職活動に不利になるので、Londonからそれほど遠くないということポイントになりました。

*International Studentに対する語学サポートがあつい事:
残念ながら、英語が堪能であるとはいえない自分にとっては重要なポイントの1つでした。

* GMATがない/ またば学歴・職歴次第で免除される可能性がある事:
仕事の関係上、中々勉強に時間が取れないので、可能であればGMATが免除される大学を探しました。

出願:
MBAを提供しているイギリスの大学のほとんどの資料を2000年5月までに集め、上記クライテリアを検討しました。そのなかで自然とSouthamptonのMBA for experienced managers というコースが浮かび上がってきました。

その後TOEFL、Referenceを準備し、Applicationを一番に見てもらうために大学の先生が夏休みから帰ってくるであろう9月の最終週に届くように送りました(結局Applicationを出したのはSouthamptonだけでした)。

Southamptonに関してはもう1つメリットを感じています。これは入学の許可をいただいてから分かったのですが、Part Timeの人たちと一緒に授業を受ける時間があるということです。Part TimeのParticipantは仕事を続けながら受講しているわけで、直近の生の題材をクラスに運んでくれる意味で非常に大きなメリットだと思います

なぜ英国のMBAを選びましたか?

・ ほとんどのMBAが1年であり、金銭的・時間的に参加が可能であった。
・ もともと大学時代は国際政治、特にヨーロッパ関係の勉強していて、非常に強い興味をもっていた。
・ イギリスの近現代史に興味があった。
・ その他

今後の目標 / 今後のキャリアパスについて

将来は引き続き、これまでやってきたようなIS(Information Strategy)の仕事に携わりたいと考えています。具体的には、現在働いているコンサルティング会社のLondon OfficeにTransferすることを考えているのですが、MBAでいろいろな人に出会い、いろいろ経験する中でかわるかもしれません。

正直なところ、将来のキャリアパスに関してはInformation Technologyをキーとしつつ、その先の進む方向を悩んでいるというのが現実です。いまのままでいいのかといったこともMBAに参加するなかでハッキリさせたいと思っています。

例えば、これは常にIT関係の仕事をする中でいつも感じるのですが、情報技術がどんどん進化するなかで、そのスピードについて行けない人がたくさんいて、そのギャップが広がりつつあるように感じます。また、情報技術のスピードについて行ける人と行けない人のギャップもどんどん広がってきています。もともと人事管理関係の仕事に興味をもっていることもあり、ITと社内教育、情報リテラシーを向上させるための社内教育のあり方、新システム導入に際しての定着化の方法などの仕事もやっていきたいと考えています。

ページの先頭へ

前川 康隆(まえがわ やすたか)さん Southampton/英国2003−04年MBA在校生

プロフィール[インタビュー実施:Oct 2004]

前川 康隆さん
SouthamptonMBA 2003 - 2004
多くのMBAプログラムがタイトなスケジュールを組んでいる中、サザンプトンのMBAでは比較的自由が与えられており、本人の選択が求められているのが特徴と言えます。そのため、このシステムを最大限に活用するには、自分で目的を明確にし、それを達成するための手段を見つけて実行していく主体性が必要となります。パートタイムの学生との共通授業、公開セミナー(社会人も参加)など、大学側はその機会を提供してくれます。このMBAには、自己分析、達成目標、将来の理想像などを再確認し、既定のプログラムに頼らず、自分のニーズに合わせたプログラムを作るつもりで取り組むことをおすすめします。
ページの先頭へ

原 祐介(はら ゆうすけ)さん Southampton/英国2006-2007 MBA在校生

[2007-2008ALC特別体験談より]

原 祐介さん

ヨーロッパのビジネススクールを選んだ理由は?

留学先として欧州のMBAを選んだ理由は3つあります。1つ目は期間です。私の大学院ではインターンシップがありませんが、1年で経営のエッセンスが学べる事は業務経験が比較的長めの自分には合っていました。2つ目は、総合でのコストの優位性です。妻を連れての私費留学でしたので、学費もさることながら生活費をいかに抑えるかというのが大きな要素だったので、初めの理由の副次理由ですが、予算内にコントロールできる欧州にしました。最後の理由は生活の安全を確保したかったからです。確率で言えば無いに等しい事かもしれませんが銃社会のアメリカより、銃が規制されている欧州の方が、安心して学べ、妻も気楽に生活出来ると考えました。

授業はどうでしたか?大変だったことは?

これは他のスクールで学んでいないので比較は出来ないと思います。アメリカであればインターン探しという事も必要でしょうし、一概に期間が短いから大変だというのは言い切れない気がします。その前提を置いた上での主観的な感想ですが、とても大変だったことは事実です。ですが、仕事上の顧客からのプレッシャーや納期へのあせりなどとは比較対象にはなりえません。学ぶという行為自体は大変でしたが、単位を落としても失うのは投資した自分のお金と時間なのでプレッシャーの質が違います。ちなみにもっとも大変だったことは、国籍豊かなメンバー故に考え方が違う皆と上手く関係を構築することでした。これが出来るか出来ないかで、コース中に行うケーススタディやグループ課題などへの労力が変わります。良い関係を作るよう勤めましょう。

好きな教授や科目は?

後期の戦略を教えてくれたミレラが一番良かったです。科目としても、その戦略が一番面白かったです。まず彼女の良かった点ですが、元戦略コンサルタントであり、マネジメント理論が実際に現場で使われるとどういった問題があったのか、などの生の声が聞けました。そして彼女は教壇に立ちながらも、現在もコンサルタント業を続けており、常に最新の現場というものを吸収し、その内容をフィードバックしてくれる姿勢が気に入りました。また、なぜ戦略が面白かったかという点に関してですが、非常に思考力を求められた所にあります。例えば、同じケースを数グループに別れ、各々のグループが考えた戦略をぶつけあってみると全く違うプランだったりして、これが実際の仕事の現場であれば自社以外のライバル会社は色々と違う考えをするのだろうと深く考えさせられました。

他国からのMBA留学生の印象は? 上手く付き合うこつは?

全体的に三十台後半の方が多かったこともあり、比較的落着いた方が多く、経験豊富だなと感じました。一方で実務経験数年とうい方も居て、ケースを議論する時は苦労しているようでした。一番感じたことは、日本、欧州などの先進国の生徒と、インド、中国などの途上国の生徒とで心の持ちようの差があるという事です。後者の方々は帰国して起業し国を豊かにする、といった良い意味でハングリーな方が多かったです。こういった方との交流を通して、将来は起業を・・・という気持ちも芽生えました。こういった多国籍人々と上手につきあうコツは、日本人であるという事をアピールする事でしょうか。日本は色々な面で諸外国の方から注目されています。独特な食事(お寿司など)は大人気なのでよい交流のきっかけとなりますし、日本の数々の企業は必ずケースで取り上げられます。ですので、日本を理解しそれを伝える事が出来れば相手の方も心を開いてくれると思います。

生活面で苦労されたことや、楽しかったことは?

苦労した点は食事です。日本が飽食すぎるのかもしれませんが、お肉の種類や野菜の種類など中々思い通りに行かない事が多く、苦労しました。そして外国ですので日本食は高いので、上手く節約してやりくりするのが大変でした。加えて、魚に関しては基本的に鮭と白身魚しか期待出来ないので、魚大好きな日本人としては辛かったです。楽しかった事は数々の旅行へ行けた事です。イギリスからだとヨーロッパ大陸へは安く行くことが出来ます。ヨーロッパの都市は歴史の新旧さまざまな側面があり、中世ヨーロッパを味わいに古都へ行ったり、パリの様な華やかな都市を訪れたりと色々な楽しみを与えてくれました。特に感動したのは、MBAの同級生(イタリア人)の実家へ泊まりに行った時、彼のお父さんがお手製パスタをご馳走してくれたことです。

MBA取得後のキャリアは?

MBAで学んだことは、何事も多角的に物事を考えてみる、一度は疑って本当に正しい事なのかを見定める事だと思っています。既成概念に囚われず、新しい目線で見てみる、違ったアプローチが無いか考えてみる。それにより、表面的には見えない潜在リスクをあぶりだす事ができ、より効果的・効率的な方法が見つかったり、ライバルに一歩先んずる仕掛けが考えられたりするのではないでしょうか。MBA後のキャリアでは経営に近いポジションで既存の物やプロセスを守るのではなく、何か新しい物を世の中に提供する仕事に携わりたいと思っています。その過程の中で、この深く深く考えるという習慣が何よりも武器になると思っています。

ページの先頭へ

広綱 晶子 Southampton/英国1998年 MBA卒業

プロフィール

広綱 晶子さん
ビジネスパラダイム Director/Founder
1998年 英国MBA卒。
ソニー本社(半導体)勤務後、米系教育企業にてマネージメントに携わる。1995年渡英。1998年にMBA取得後、ロンドンにてMBAホルダー、エグゼクティプのリクルートメントを経験後、2000年1月よりビジネスパラダイムの立ち上げを決断。現在に至る。
趣味はスキューバダイビング、乗馬、セーリング。

MBAを取得する前と後ではどのような変化があったか?

自信がついた事、ネットワークが広がった事、英語が上達した事が大きな変化でした。
以前、米系の教育企業で働いていたときに、自分より頭がよく、経験豊富な部下を持ったことがあり、なかなか結果が出なかったときに、自分の勉強不足のせいにしてしまったことがあります。MBA取得後は、自分の勉強不足のせいにすることはできず、努力不足か根本的な部分が間違っているのかのどちらかなので、とにかくやるしかない、と思い切り、言い訳を一切しなくなった点が前進に結びつくようになりました。
ネットワークが広がったことに関しましては、ヨーロッパという国際的な環境の中、いろいろな国の人と仕事ができるようになり、日々勉強になっています。日本にいたときと違い、2重、3重国籍を持つ人が多く、友人が世界中にいることが当たり前の彼らといっしょにいると、知らぬ間に、国や業種を超えた友人が増え、このサイトの準備に携わってから特に、自分には'人'という大変な財産をもっていることを実感しています。そんな中、「米語」でなく、きれいな「英語」を身につけられたことも、女性である自分としては少し自慢です。

ヨーロッパで働くことに関しての感想

とにかくいろいろな国籍の方がミックスした中で働くので、常に勉強になります。ヨーロッパはそれぞれの国が長い歴史をもっており、国が隣り合っていても、全く違う文化が存在し、教育のシステムも政治やり方も全く違う方法で行なわれているので一概にEU統合やユーロの導入といっても、いろいろな議論がおこることは当然だと思います。それでもヨーロッパとして何とかまとまろうとしているところは、本当にすごいと思います。
日本にいたときは、周りが何をしているからそれに負けないように、追いつけ、追い越せで、国も個人も競争社会の中で生きてきたような気がしますが、こちらにいると、人は人、自分は先ずどう思い、何をしたいのかをよく考えて行動するので、生活にゆとりができました。

今後の目標

まずは、このサイトを立ち上げ、ヨーロッパのビジネス教育の日本を切り口としたポータルとして内容が濃く、最高のサービスを提供できるようオペレーションを安定させる。このようなサイトを利用して、もう少し、ヨーロッパと日本の距離が近くなるといいと思っています。

ページの先頭へ